アンテナケーブルの分配器と分波器はどんな役割？

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テレビを見るだけなら、自宅の壁にあるアンテナ端子とテレビ本体とをつなぐだけで見ることができます。しかし、複数台のテレビやDVDレコーダーのような録画機器が増えると、どのように接続していいのかわかりませんよね。衛星放送を見たいとなると、さらに機器が増えて困ってしまいます。そのような場合、分配器や分波器を使うことをおすすめします。今回は、アンテナケーブルの分配器と分波器について詳しく解説します。

アンテナケーブルの分配器とは

アンテナケーブルに使う分配器とは、テレビのアンテナを複数台のテレビに接続したい場合、電波を分配するために使われるユニットです。アンテナ1本を物理的に分けて使うことから、接続する機器が増えれば増えるほど、アンテナレベルが低下して画面がきれいに映らなくなってしまいます。

衛星放送などの場合、映らなくなってしまう可能性もあります。そのような時は、ブースターを使って電波信号を増幅しなければなりません。

アンテナケーブルの分波器とは

アンテナケーブルに使う分波器とは、一つのアンテナ端子に信号が2つ混在している場合に、電波信号を分ける、つまり分波するユニットです。基本的には、地上波と衛星放送のアンテナは別々のもので、両方受信できていれば、室内にそれぞれ別のアンテナ端子があります。しかし、地上波と衛星放送が一つのアンテナ端子にまとめて配線されている場合、分波器を使うことでそれぞれ受信できるようになるのです。

テレビ周りの環境改善には「切替器」も使おう

最近では、テレビ単体で使用するケースが減りつつあり、テレビを使って衛星放送やブルーレイプレイヤー、ゲーム機など複数の機器を接続して使用するケースが増えてきています。テレビに接続する機器が増えると、アンテナもそうですが、映像の入力端子も不足します。特にHDMI端子を使う機器が多いため、HDMIポートが不足するケースが多いです。

使用する機器それぞれのHDMI端子をその都度抜き差しせずに使うためには、切替器を使用するとよいでしょう。モニターを切り替えるだけのディスプレイ切替器のほか、2台分のパソコンやそのほかの周辺機器を共有したいのであれば、PC切替器を使うのもおすすめです。

分配器と分波器を選ぶためのポイント

分配器や分波器を選ぶ場合、次の3つのポイントを押さえておくことをおすすめします。

接続したいテレビやレコーダーの数をチェック

まず、何台のテレビやレコーダーに接続したいのかチェックしてください。どのくらいの数に分配するかによって、選ぶ分配器と分波器のタイプが変わってくるからです。接続する台数を増やす予定であれば、現在のものよりも分配数が多いものを選ぶとよいでしょう。

ただし、分配する数が増えれば増えるほど、電波の衰退量が大きくなる「分配損失」が発生するので、注意しておいてください。また、使わない端子があるのであれば「ダミー抵抗器」を付けるようにしてください。使わない端子をそのままにして使っていると、電波が漏れて映像が不安定になったり、他の機器の影響を及ぼしたりするケースもあるので注意しましょう。

ケーブルの有無を確認

一般的な分配器と分波器には、本体のみのものと、予めケーブルが付いているタイプとがあります。使用するテレビや周辺機器などの台数が決まっているのであれば、ケーブルが付いているタイプを選ぶとよいでしょう。また、今後増設する予定があるのなら、本体のみのタイプを選べば使いまわししやすくなります。

分配器のおすすめは「全端子通電型」

分配器の種類には「1端子通電型」と「全端子通電型」の2タイプがあります。「1端子通電型」は、一つの端子でのみ通電させているため、衛星放送を受信したい場合には、通電可能な端子に繋いでいるテレビがONになっている時にのみ、視聴することが可能です。

一方「全端子通電型」は、すべての端子から通電することが可能なため、どの端子にテレビを接続しようとも、衛星放送が受信できるようになります。そのため、分配器を検討しているのであれば、値段は高くなりますが「全端子通電型」をおすすめします。

分配器と分波器をうまく使って快適なテレビ環境にしよう

テレビ単体ではなく、衛星放送やブルーレイプレーヤー、ゲーム機など、テレビにさまざまな機器を接続する場合には、できる限りきれいな映像で使用したいものです。そのような場合は、分配器や分波器などを上手に使う必要があります。今回の記事を参考にして、快適なテレビ環境にしましょう。